花粉症「花粉症」花粉症とは、植物の花粉によって引き起こされるアレルギー性疾患の事を言います。 アレルギーは本来ならば体を守る働きをする「免疫」の働きがあるのですが 「免疫」が過剰に反応し、自分の体そのものにも害を及ぼしてしまう症状を「花粉症」と言います。 体内に入ってくる異物(=花粉に含まれるタンパク質)を追い出そうとして 排除するための物質が過剰に放出され、その物質が神経や血管などを刺激することによって くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの花粉症の症状が引き起こされます。 花粉症の原因となる植物は、年間を通じて約80種類もあるといわれていますが 個人差があり、原因となる植物として最も多いのがスギの花粉によるもので 花粉症全体の約80%を占める 花粉症の症状は年々悪化していると言われています。 花粉症は、たくさんの花粉に触れるだけでなく、空気中の汚染物質もその原因の一つに挙げられいて 環境省の調査によると、花粉症の患者は大都市ほど多いことが分かっています。 また、ストレスや、食環境が肉食中心になったこともその原因の1つと考えられています。 花粉の飛散状況は、夏の気温や雨量、日照時間により、年々変わり 昨年の夏は記録的な猛暑だったこともあり、スギ林は大量の雄花をつけています。 ![]() 上の花粉カレンダーは、年間の代表的な花粉の飛散時期を表したものですが 春先に飛散するスギ花粉だけではなく、様々な種類のものが年間を通してありますので 実は花粉症は一年中いつでも発症する可能性があるのです。 ○花粉症はなぜ起こるのか? 花粉症は、花粉がのどや鼻の粘膜にくっつくことによって起こる免疫反応で 免疫は体内に入った異物(抗原)を、抗体が排除しようとする働きのことです。 この働きが途中でおかしくなって、一定以上の抗原が蓄積した時に抗原と抗体が反応するとアレルギーになり 花粉が侵入してきたときに、IgE抗体が肥満細胞に蓄積されて、大量にとヒスタミンを放出するのが花粉症です。 ヒスタミンは神経や血管を刺激し、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・涙を誘発します。 病院でもらう薬は、このヒスタミンの働きを抑えるもので、副作用としては喉が渇く、眠くなる事があります。 花粉で使われる薬には、「抗ヒスタミン薬」「抗ロイコトリエン薬」「抗トロンボキサン薬」「サイトカイン阻害薬」 などがありますが、ヒスタミンは神経や血管を刺激し、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・涙を誘発します。 病院でもらう薬は、このヒスタミンの働きを抑えるもので、副作用としては喉が渇く、眠くなる事があります。 いずれも花粉症の最終的な症状を押さえるだけで薬が切れれば症状は再び現れます。 (長期間服用していると、体が薬になれてしまうため効かなくなり、より強い薬が求められます) 免疫を異常反応を起こす原因をつくっているのは、実は活性酸素なのです。 活性酸素とは私たちが生きている限り、体内で生産され続けるもの。 しかし本来不必要なものかというと決してそうではなく 活性酸素は強力な殺菌・消毒作用を持っていて私達の体を細菌から守ってくています。 私達の体には活性酸素の障害を防ぐ働きが、もともと何重にも備わっています。 その主なものが抗酸化力のあるSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という酵素やビタミンE、ビタミンCなのです。 ところが、人間の体にあるSODや抗酸化物の量は年齢と共に減り、20歳を境に激減してしまいます。 そのため活性酸素の害を防ぐ力が弱まって細胞が傷つきやすくなり、病気を引き起こす原因となるのです。 特に現代人は、 1.オゾンホールなどで問題とされる紫外線の浴びる量が増えたり、 2.自然界には無かった、排気ガスの影響を受けたり 3.食品添加物を多量に使用した加工食品を食べたり 4.体内で活性酸素を生み出す原因となるタバコを吸ったり 5.今や大人だけではないストレスの問題 などにより、抗酸化物質自体が少なくなってしまっているのです。 花粉のもとになるスギなどが生息する地方よりも、都会に花粉症患者が多いのはこのためです。 ○注意!こんな人はなりやすい 1.喘息、アトピー、食物アレルギーなど、もともとアレルギー体質の人 (食物アレルギーは食後30分ほどで出ますが、果物アレルギーは食後5以内に現れる場合が多い) アレルギーを誘発する可能性のある果物&野菜 花粉症の種類 注意したい果物&野菜 すぎ トマト ブタ草 メロン、スイカ、キュウリ、バナナ ヨモギ リンゴ、メロン、セロリ、ニンジン カモガヤ ジャガイモ、トマト、メロン、スイカ、オレンジ シラカバ・ハンノキ リンゴ、モモ、サクランボ、洋ナシ、スモモ、アンズ イチゴ、ウメ、ビワ、セロリ、アーモンド、ニンジン、ジャガイモ、トマト キウイ、クルミ、ピーナッ、ココナッ 2.睡眠不足、不規則、コンビニ弁当やインスタント食品中心の食事など、生活が乱れている人 3.交通量が多い、工場が多い、道路のアスファルト化など、空気が汚れた環境で生活している人。 *生活習慣は自分で改善できますが、環境は中々変えらませんが、工夫して症状を軽くすることは可能です。 ○この天気、時間帯は気をつけましょう! 空気中に舞う花粉の量は、その日の天気に左右されます。 良く晴れた風の強い日には花粉の量が多くなり、雨が降ると花粉は飛びません。 ただし翌日晴れた場合は、2日分の花粉が飛びますので、要注意! 時間帯では、朝日が昇ってから午後3時ぐらいまでは、花粉の飛ぶ量が多いです。 逆に日が落ちてからは、飛ぶ量が少なくなるそうです。 暑い夏の翌年にはスギ花粉が多くなり、暖冬だとスギ花粉の飛ぶ時期が早くなるそうです。 スギも暖冬で春と間違えてしまい、花粉の飛び始める時期が早くなります。 ○花粉症を軽くする方法 1、外出先から帰ったら服に付いた花粉を払い落とし 手洗いやうがい、などの習慣づけと共に 洗眼剤で目を洗ったり洗鼻機で鼻を洗う習慣をつける。 2、身体を冷やさない … 寒さも症状を悪化させる要因のひとつ。 服装はもちろん、冷たい飲み物で身体を冷やさないようにしましょう。 また食材にも気を遣い、身体を温めてくれる食べ物を選んでみてはいかがでしょう。 穀類・豆類(もち米・とうもろこし・みそ・豆腐)、芋類(ジャガイモ・さつまいも) 野菜類(ダイコン・ニンジン・タマネギ・カボチャ)など。 3、ハウスダストの除去する 目に見えない室内のホコリやダニの死骸・糞などはちょっとした空気の動きで室内にふわーっと舞い上がり 体内に入っていきます。これも花粉症を誘発、悪化させる大きな原因。 そうじはこまめにしてクリーンな環境を保ちましょう。 4、空気を浄化 外から帰ってきたら玄関前で花粉を払い落とすのは鉄則ですが、それでもお部屋の中には入りますし 窓を開けても入ってきます。そして換気扇を回しただけで舞い上がる。こんなことのないよう 空気清浄機を活用して花粉はもちろん、ハウスダストもきれいにしましょう。 ただし空気清浄機も気流を巻き起こすものは、完全に浄化されるまでは花粉が舞い上がる原因になります。 5、自律神経を整える 睡眠不足や不規則生活、ストレスなどは自律神経の働きを乱します。 するとヒスタミンの放出が盛んになり、症状が悪化します。 まだ花粉症になっていない人は、自律神経を正常に保つことでかなりの予防になるとも言われています。 6、和食中心メニューにする 高たんぱく、高カロリー、高脂肪な食事メニューは、IgE抗体の生成を助けるという報告があります。 特に生活習慣病の面から考えても、和食中心のメニューがなにかと健康的です。 7、鼻の症状には、蒸しタオルで鼻を暖める 目の症状には冷やしたタオルをまぶたにあてる。 ○花粉症グッズ 1、マスク 楽に呼吸ができながら、ウイルスの進入を防いでくれます。 この相反する事を可能な限り軽減してくれたのが、マスク用のフィルターです。 花粉を通さない特殊フィルターのマスクが各種 売られています。 また就寝時でも、のどの潤いを保てるように作られた「濡れマスク」もお薦め! 2、眼鏡 サイドガード付の物が良く、顔との隙間から花粉の侵入を防ぐいでくれます。 3、洗鼻器 鼻の粘膜にはりついた花粉や汚れを優しく洗い流してくれます。 温水をいれて使用でき、勢いも手加減で出来きます。 (ノズルボタンを押すと、洗浄液が均一に噴射される、スプレ式の物も売られています) 4、洗眼剤 目に付いた花粉や汚れを優しく洗い流してくれます。 5、空気清浄機 最近はフィルターなしの空気清浄機がお薦め 花粉などだけでなくハウスダストもキチンと除去してくれます。 発掘!あるある大事典でも「花粉症」が取り上げれています。 |